【沖縄視察レポート❺】滞在中の外食 リサーチ 出張 

今回は、沖縄の最新集客スポットやインフラ商業施設、飲食環境のリサーチに行ってきました。話題のテーマパーク「ジャングリア」のリアルな体験、復興が進む「首里城」の観光資源としての魅せ方、さらにSA/PAや道の駅における物販・飲食の現場まで、感じた気づきをレポートします。

❺ 滞在中の外食リサーチ

夜は恩納村の「オリエンタルヒルズ沖縄」にて、カウンター鉄板焼きのディナーを体験しました。
「美食を叶える宿」全国1位(一休.comランキング 2026年4月30日時点)名門 オーベルジュです。


▲鉄板焼き 料理長 仲宗根真也さんによるライブ感あふれる圧巻の手さばき。


シェフが目の前で調理してくれるプライベートなカウンター席。
前菜には、220〜230℃の高温に耐える特殊な「耐熱調理フィルム」で包み焼きにした一品が登場しました。
フィルムを開いた瞬間に立ち上る香りと湯気、そして島野菜やプチプチとした海ぶどう、獲れたての「いまいゆ(鮮魚)」が一体となった繊細な味わいに一気に引き込まれます。


メインは、沖縄県産黒毛和牛と希少な石垣牛のテンダーロインの食べ比べ。
赤身でありながら、驚くほど柔らかく、噛むほどに上質な肉の旨みが口いっぱいに広がる感動の食感でした。

▲テーブルシートには、それぞれの調味料が持つ背景やストーリーが丁寧に解説されています。

特に印象的だったのが、席に敷かれたテーブルシートにお肉を引き立てる調味料のストーリーが詳細に記されていた点です。

  • ピパーチの塩:八重山諸島の島こしょう「ピパーチ」を使用。ほのかな柑橘系の香りとまろやかな辛みが肉の脂と見事に調和します。
  • ハイビスカスの紅塩:海洋深層水の塩にハイビスカスのエキスを合わせた、目にも鮮やかな紅色の塩。
  • 月桃の塩:沖縄の塩「ヨネマース」を月桃の葉に乗せ、鉄板でじっくり焼き香りを移した塩。口に運ぶと月桃特有の甘く爽やかな香りがふわりと抜けます。
  • 首里みそのたれ:160年以上の歴史を誇る老舗の首里味噌にコチュジャン等を合わせた奥深いタレ。
  • お肉の旨みを引き出すお醤油:厳選した3種の醤油をブレンドした特製合わせ醤油。

一切れごとに「次は月桃の塩で」「今度は首里みそのたれで」と、味のグラデーションを楽しみながら飽きることなく堪能しました。

島野菜や沖縄県産食材をふんだんに取り入れ、「ここでしか味わえない一皿」に昇華させた極上の料理。
ただ美味しい料理を並べるだけでなく「なぜその食材なのか」「どうやって作られたのか」をシェフの語りやテーブルシートのテキストを通して丁寧に伝える(言語化する)こと。
これにより、ゲストは単に舌で味わうだけでなく「沖縄の食文化や土地の記憶を旅する」という深い情緒的価値(「ワクワク感」や「特別感」など、精神的な満足感)を受け取ることができます。
単なる外食にとどまらず、高付加価値な飲食店舗開発やリゾート体験の設計において、メニューのストーリーテリング (物語を語って伝えること) がいかに重要であるかを実感させられる極上のディナーでした。

今回の沖縄出張を振り返ると、不思議とひとつの素材に導かれていたことに気づきます。それが、沖縄の伝統ハーブ「月桃」でした。

月桃の葉の塩

はじまりは、滞在中の外食リサーチ。
沖縄の塩「ヨネマース」を月桃の葉に乗せ、鉄板でじっくり焼き上げて香りを移した特製塩をいただいたことでした。
口に運んだ瞬間にふわりと広がる、甘く爽やかな香りに心を掴まれました。

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月桃の精油

その後、沖縄に住む方から「美浜アメリカンビレッジに月桃の精油を扱うお店がある」と教えていただいたのがきっかけで、
美浜アメリカンビレッジへ足を運びました。(残念ながらお店は休業日でしたが)

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日焼け止めの成分

さらに「ジャングリア」現地調査では、オリジナル日焼け止めの成分に「月桃葉エキス配合」の文字を発見。

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月桃のめぐみ

そして 最終日 沖縄のSA/PA・道の駅 リサーチで、お茶「月桃のめぐみ」を手に取っていました。

実は、帰ってから
月桃の苗を買ってしまいました。大きく育てたいと思います。

訪れる先々で「ストーリー」と「丁寧な言葉」によって魅力を伝えられたからこそ、私の中で月桃という存在がいつの間にか特別な価値を持つものへと育っていました。

今回の視察では、最新の大規模開発(ジャングリア)が直面する気候対応や現場運営のリアル、夜間回遊性の成功例(アメリカンビレッジ)、文化遺産の未来を見据えた空間設計(首里城)、そして道の駅や地元スーパーが持つ「リアルな食の魅力」まで、『人が来たくなる理由』を考えさせられました。

話題性やハードウェアの規模だけでなく、「その土地の気候に寄り添った動線」「無理のないオペレーション設計」「土地の固有価値をまっすぐに届ける商品づくり・売場づくり」がいかに重要であるか。そしてその土地ならではのストーリーを伝える「言語化」がいかに不可欠であるかを改めて実感する有意義な出張となりました。


「執筆:西海 佳世」